会長就任のご挨拶

日本は、人間の安全保障の理念に立脚し、国際的な保健分野の取組を外交の重要課題と位置づけ、その中でポリオの根絶を公衆衛生上の優先課題として
重視し、その根絶に向けた国際的な議論や取組に大きく貢献してきました。

ポリオ根絶議員連盟は2011年5月に超党派で設立して以来、ポリオに苦しむ世界の子どもたちの尊い命を救うため、国内外の公的機関や民間組織などとも連携しつつ、ポリオ根絶を目指す政府の取組を支援して参りました。こうしたたゆまぬ努力の結果、1988年に125か国あったポリオ常在国は今日、
アフガニスタン及びパキスタンの2か国のみとなり、ポリオ根絶まであと一歩、というところまできました。

ポリオ根絶議連は現在、2019年までのポリオ根絶を目指しており、昨年10月には、ポリオ常在国の一つであるパキスタンへの現地視察を実施するとともに、同国のポリオ根絶プロジェクトで連携するゲイツ財団らと、世界ポリオデーシンポジウムを共催するなど、精力的な活動を行いました。

そして、2016年4月には、ポリオ根絶達成国であるインドへの現地視察を行い、そのノウハウを残りのポリオ常在国にどう生かすかについて議論した
ほか、5月のG7伊勢志摩サミットに向けて、これまでの議連の成果を「ポリオ根絶に係る要望書」として政府に提出し、ポリオ根絶に向けた最後の
一押しを推進する取組を、積極的に提案して参りました。

こうした我々の努力は、G7伊勢志摩サミットにおいて、「国際保健のためのG7伊勢志摩ビジョン」へとつながり、ポリオ根絶を含む世界の保健課題
解決への道筋と決意を発信する画期的なものとなりました。

しかし、その一方で、8月半ば、ポリオ根絶間近と見られていたナイジェリアにおいて、ポリオ感染例が確認されたとの発表がありました。これは感染国の不安定さを示すものであり、ここで手をこまねいていれば、感染の拡大を引き起こし、根絶への努力が水泡に帰す恐れもあります。

今後も日本がポリオ根絶に向けて世界をリードし、ポリオに苦しむ人がいない、健康で平和な国際社会を築くことができるよう、ポリオ根絶議連としても
全力で国内外の取組を支援して参ります。

世界の子どもたちのためにポリオ根絶を目指す議員連盟 会長 谷垣禎一